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職場で人間関係を良好にする鍵とは?

あなたにとって、働きやすい職場とは?

「あなたにとって働きやすい職場とはどんなところ?」と聞かれたら、どのように答えますか?

私はとある意見交換会で、自身の経験から、このように答えました。

「働いている人同士が、お互いを信頼し合える職場」

「コミュニケーションがよく取れる職場」

働きやすい職場の中には、フレキシブルな勤務時間、育児休暇、在宅勤務制度など、制度面について多く取り上げられがちです。確かに、制度面は働きやすさを規定するのにとても大切なこと。しかしまた、働く人同士の関係性も、個人のモチベーションに大きく影響し、強いてはチームの生産性に多大な影響を与えることは、様々な研究でも明らかになっています。

部下に常に敬意を持って振る舞う上司や経営層は、働く人のモチベーションを上げ、生産性も高まり、離職率も減ることでしょう。この点は、私自身も日々経験しています!

本記事でお伝えすること

  • 職場における個人の態度・振る舞いが働きやすさにもたらす影響
  • 働きやすい職場=同僚との信頼関係を構築するために一人一人が今日からできる5つの工夫

個人の失礼な振る舞いが職場にもたらす弊害

職場における失礼な態度や配慮に欠ける言葉は、精神的な負荷やストレスに繋がります。ストレスが溜まると、睡眠障害やうつなどの長期的な健康への被害にも繋がりかねません。さらにはストレスを抱えた私たち自身も、家族や友人、同僚に失礼な態度を取ったり、気遣いができなくなるかもしれません。私達が人生の1/3以上の時間を職場で過ごす以上、職場における態度や振る舞いは、人生の多大な局面に影響を与えるといえます。

職場における失礼な態度やあり方には次のようなものが挙げられます。

  • 身体的な特徴についてからかう
  • 侮辱的なコメント(例:馬鹿じゃないの?なんで何度も間違えるの?)
  • 人種や出身地をネタにしたジョーク
  • 大声で叫ぶ、叱りつける
  • 無視する
  • 会議中に目を逸らす、話を聞かない

これらはほんの一例に過ぎませんが、私自身が様々な職場や知人を通じて見聞きしたことでもあります。このような態度を経験した時、態度を改めるための要求と改善がすぐに行われれば良いですが、多くの場合、そう簡単にはいきません。

ジョージタウン大学のChristine Porath氏は、このような失礼な態度は個人のパフォーマンス、さらにはビジネスの利益にも多大な損失をもたらすTedtalkの中で明らかにしています。

もしも会社で毎日怒鳴られたり、侮辱的なことを言われたりしたら、能力が発揮できるはずもありませんし、怯えてミスも増えるでしょう。怒鳴られる人を見る人も、複雑な感情が湧き上がって、仕事に集中できなくなるかもしれません。

彼女の研究によると、こうした態度や振る舞いは、被害者のみならず、目撃者にも伝染し、職場における個人の意思決定や思考力を鈍らせるとのこと。上記のスピーチでは、実際とある医療施設で、怒鳴られたスタッフがミスに気づかず、患者に間違った薬を投与してしまったことが事例として挙がっています。心の余裕をなくすような行為は、人の命を奪いかねません!

働きやすい職場を作るために私達ができること

礼儀正しい人は、人の話に耳を傾け、繊細なことに気を遣うことができる人

Why being respectful to your coworker is good for business by Christine Porath

Porath氏によると、特にリーダーや経営層の人々にとって、誰にでも常に礼儀正しい振る舞いができる人は、部下に温かく有能な人であると印象付けることができ、長期的な視点で成功しやすいとのこと。

それは、私達の多くがリーダーに対して「話を聞いてもらえること」「敬意を払ってもらえること」を持つことを強く望んでいるからだそうです。

このことは、同僚同士でも言えることではないでしょうか。同僚に敬意を持って、配慮をして接することで、私達は対等な関係性で仕事をすることができますし、そこには信頼感も生まれます。

自分がしてもらって嬉しいことが、常に相手にも喜ばれるとは限りません。とはいえ、私達が相手に敬意を持って接することで、私達も相手からの敬意や尊敬を得られるのだと思います。

今日から職場でできる5つの工夫
  • お礼をきちんと言葉で伝える
  • 相手の中に見たことや気づきを口に出して伝える(例:この前の会議で、あなたのチームの意見のまとめ方が素晴らしかった!)
  • 同僚や部下にコメント・フィードバックをする前に、その影響について考える
  • にこやかに挨拶をする
  • 相手の話に注意や関心を払う(例:マルチタスクをしない)

これは、多くの人から尊敬される同僚たちから私が学び、日々気をつけている振る舞いや態度でもあります。

おわりに

私たちの多くは、人生のうち多くの時間を職場で過ごします。だからこそ、働きやすい職場を作るために、私達一人一人ができることはたくさんあります。

先日、同僚と「お互いが尊重しあえる職場環境とは?」というテーマで意見交換する機会がありました。過去に経験した態度や振る舞いにより、傷ついたこと、良かったことなどを自由に共有する良い時間となりました。

私にとっては、普段どのように同僚に接しているか振り返る機会にもなりました。今回の体験を経て、企業や団体において、「働きやすい職場とは?相手に敬意を示す行動とは?」といったテーマで自由に話すことができると、一人一人の認識もより深まるのでは、と改めて思った次第です。

上記に挙げた取り組みはもちろん、失礼な態度に遭遇した時には、声を上げることも効果的でしょう。私たち一人一人が働きやすい職場を作るために、是非今できることから始めていけたらという想いでこの記事を書きました。